腰痛も食べものが原因? 腰痛の話①

腰痛にはいろいろな種類があり、主たる異常が骨にある場合、筋肉にある場合、内臓にある場合、神経にある場合、あるいはストレスにある場合など、さまざまなケースがあるといいます。
ただ、わたしが思うに、複合的な原因で起こるケースも多いのではないでしょうか。

 

たとえば、椎間板ヘルニアというのは骨の問題だと思われていますが、マクロビオティックの食事を実践したところ、治ってしまった、という話を聞いたことがあります。

人体は機械とは違って、各パーツが独立して存在しているわけではありません。骨、筋肉、内臓などはそれぞれが互いに影響を与え合っていて、どこかが悪くなれば、隣接する部分も悪影響を被ります。腰痛の背後にも、やはり食べものが影響していることは多々あるのです。

腰にある内臓といえば、腎臓です。ちょうどウエストの後ろ辺り、左右にひとつずつ腎臓があります。腎臓が疲れることで、腰の辺りの気=すなわち見えないエネルギーの流れも滞り、血流も滞って、それが腰痛の原因になることがあります。

わたし自身の体験談を例としてご紹介しましょう。当時タイに住んでいたわたしは、ほぼベジタリアンの食生活を送っていましたが、マクロビオティックのことはまだ知らず、食べ物の陰陽についてもまったく知りませんでした。わたしは、なすのヤム(和え物)というタイ料理が大好物で、それを自分で大量につくって心ゆくまで食べたのはいいのですが、翌日ぎっくり腰で身動きできなくなり、3-4週間も寝込む羽目に陥りました。

なすのヤム(490k)

なすのヤム

なぜ茄子でぎっくり腰に? と思われるでしょう。わたしも最初は筋肉の問題だと思ったのです。ぎっくり腰になる前には、大きな観葉植物の鉢をいくつもまとめて買って、それを家の周囲に並べるため、ズルズル引っ張って動かしたりしたため、筋肉の使い過ぎが原因だと思っていました。

ところが、一旦ぎっくり腰が治まり、動けるようになってから、また茄子のヤムを大量につくって食べると、またその翌日にぎっくり腰になって身動きできなくなるのです。

2回目にもまだ、わたしは茄子とぎっくり腰との関連に気づきませんでしたが、3回目にまた茄子を食べた翌日にぎっくり腰になったとき、どうもおかしい、と気づいたのです。毎回、茄子を大量に食べると、その翌日にぎっくり腰になる。なすとぎっくり腰との間には何らかの関連があるようだ、と気づいたのですが、どういうメカニズムなのか、その時は皆目見当がつかなかったのです。

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腎臓にはいくつもの役割がありますが、そのひとつは体内のミネラルバランスの調整です。人体はナトリウムとカリウム、その他さまざまなミネラルを一定のバランスで体内に保持しています。1種類が多くなりすぎると、そのバランスが崩れてしまうため、それを崩すまいとして、腎臓が懸命にその多すぎるミネラルを排出するために働くことになります。
近年テレビなどではよく「この野菜はカリウムが豊富なので健康にいいです」などと言っていますが、カリウムは多すぎても少なすぎてもいけません。常にほどほどがいいのです。

 

一方、なすというのはカリウムの含有量が極めて高い野菜です。しかも、タイでわたしが料理したなすは、日本のなすの3倍くらいの長さがあるものでした。そんな大きななすを一度に5本も焼いて、その2/3くらいを一度に平らげていたわたしは、カリウム過剰に陥っていたのです。それが腎臓に過剰な負担をかけ、腎臓がすっかり弱ってしまった挙句、翌日には筋肉や骨、神経にまで影響を及ぼし、ぎっくり腰になってしまったのでした。寝ても起きても腰が痛くて、家事もほとんどできなくなり、大変に苦労しました。

発症からしばらくはトイレもすごく近くなりました。これも腎臓が弱っている証拠です。また、塩気を感じなくなり、普段の倍くらいのナムプラー(魚醬)をかけて食事をしていました。ナムプラーも醤油と同じく、塩を大量に含んでいます。塩の主成分は塩化ナトリウム。人体内ではカリウムとナトリウムのバランスが重要であるため、カリウムを摂り過ぎたわたしは、無意識のうちにナトリウムに対する欲求が高まっていたものと思われます。

このように、筋肉の使い過ぎが原因と思っていても、その背後に食の問題が隠れている例もあるのです。

あなたは腰痛がありませんか? その原因は腎臓にもあるのではありませんか? 試しにウエストの後ろをこぶしでドンドンと叩いてみてください。鈍い痛みがありませんか? 痛みのある人は腎臓が疲れている証拠です。

腎臓が疲れる原因となる食べものはもちろん茄子だけではありません。他のものについてはまた後日ご紹介しましょう。