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醤油絞りに行ってきました♪

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相模湖に住む友人の手作り醤油グループに参加させてもらっていて、例年この時期に醤油絞りの見学とお手伝いに行っています。

主催はメダカの学校というNPOで、いくつものグループが参加しています。まずはもろみを仕込んだ樽を前に、各グループの代表が熟成させている環境や、気になった点などを説明。参加者はみな、それぞれの樽に指を突っ込んで味見をさせてもらいます。同じ原料で仕込んでいても、置く環境や管理の仕方によって、味が相当に違うのがおもしろい。

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味噌のようになっているもろみに、まずはお湯を足して、ゆっくりとかき混ぜます。

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それをより大きな器に移し、味を見ながらお湯を足していきます。

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どの程度お湯を足すべきかの判断は、ベテランの醤油絞り師さんでないと難しい。

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この日は見習い絞り師さんが、かなり迷っていらっしゃいました。(念のため、この坊やが見習い絞り師さんというわけではありません、笑)

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お湯で割る作業が終わったら、ひしゃくで汲み上げて袋に入れていきます。

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袋を舟と呼ぶ木の箱の中に寝かせていきます。何度も繰り返します。

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上から重みをかけると、醤油が舟から流れ出てきます。

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最後のほうに流れ出る醤油ほど夾雑物が少なく、それは火入れせずに生醤油として使えます。

流れ出たお醤油の比重を比重計で測ると23ボーメ度でした。これはちょっと高すぎの数字。本当は19~20.5くらいがよいんだそうです。つまり、本当はもう少しお湯で薄めるべきだったということです。

絞り師さんの親玉である岩崎先生の言によれば、甘みがある醤油ほど、お湯をどこまで足すべきかの判断が難しいとのこと。甘みが塩気を打ち消してしまって判断の邪魔をする、ということでしょうか。

ほとんどの醤油はいったん釜に入れて火入れします。温度に注意し、88度になったらすぐに薪を掻き出します。

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これは火入れの終わった醤油を持ち替えるための木樽に移しているところ。

同じグループの高橋さんは、最近自分で麹づくりまでしていらっしゃるとのこと。4日間昼も夜も1時間半ごとに温度管理をするとのこと。大変ですね!

ちょっと温度が高すぎると納豆菌が繁殖してしまい、納豆臭い匂いがしてきてしまうそうです。

醤油麹の発酵には35度から40度くらいが適温なのだけれど、岩崎先生の観察によると低温(25度から28度くらい)で少し長めに発酵させるようにすると、よりおいしい麹になりやすい。麹づくりには丸4日かかるが、前半では主にでんぷん分解酵素が働き、後半になってからたんぱく質分解酵素が働きだすため、低温で少し長め(3時間くらい余分に)に発酵させるようにすると、たんぱく質が分解されてアミノ酸になり、旨みが増すようです。

醤油麹は、大豆1斗と小麦1斗を合わせてつくるのが一般的で、大豆13kgと小麦14kg、合計27kgになります。

出麹(出来上がりの麹)の重量の目安は原料の1割減~1割増なら許容範囲。だが、やや乾燥気味で、1割減くらいがより望ましいんだそうです。

というわけで、各グループが仕込む醤油1樽は、麹25kg分なのでした。それで大体3斗=54リットルくらいの醤油が出来上がります。

ちなみに一斗の重さは、大豆が13kg、小麦が14kg、米は15kg。まさに陰性のものほど軽く、陽性のものほど重い、というマクロビオティックの法則どおりですね。

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子どもたちは「おいしい♪ おいしい♪」とお醤油をなめまくり。味見用にうどんも用意されていて、醤油をお湯で割ったものをかけて食べると、出汁なしでも十分においしくて大満足♪ 市販の醤油は、水で薄めると変な味になってしまうのものですが、薄めてもおいしさが変わらないというのが、この手作り醤油の偉大さなのでした♪ 子どもたちは醤油をなめすぎて、最後は服が醤油だらけになっていました(笑)。

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岩崎先生によれば「市販の醤油は色を付けるためにカラメル色素なんかを入れてるから、落ちないけど、この醤油は大丈夫。洗濯すればちゃんと落ちるから」とのことですが、カラメル色素入ってない醤油でも落ちないことはあるんじゃないかな~?? でもこれだけ子どもたちが喜んでくれたら、汚れが落ちなくても、ま、いいか、ですね!

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醤油仙人岩崎先生と、グループ代表の白水さん(左から2番目)、見学に来てくれた沖崎さん(左端)と、そのお子ちゃまたちで記念撮影。お世話になったみなさま、ありがとうございました!!

 

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