横浜市いずみ野の自然栽培農家、鈴木さんの畑に生徒さんを連れてお邪魔してきました。
この日の作業は人参畑の草取り。15cmくらいに育ったにんじんの周りにある細かい雑草やら、イネ科のたくましい雑草やらを抜き取る作業です。このにんじんの種がまかれたのは7月のまだ梅雨の頃。にんじんの種はまいてしばらくは水を必要とするので、梅雨時にまくと土が湿っている状態が保たれるので好都合なのだそうです。
夏にタネまきをする作物は草取りが結構大変です。雑草の勢いが強いので、放置しておくと、畑はすぐに雑草に覆われて、肝腎の作物に陽が当たらなくなり、枯れてしまいます。なので、8月9月はにんじん畑の草取りが、多くの農家さんにとって重要ミッションなのではないでしょうか。わたしも別の農家さんで何度もお手伝いしたことがあります。
畑の上を舞うのはキアゲハ。にんじんにはよく見るとときどき、アゲハの幼虫が付いています。
「これどうします?」と生徒さんが鈴木さんに尋ねると「そのままでいいですよ。全部食べちゃうわけじゃないですから。ぼくは共存共栄していけたらと思ってます」とのやさしいお言葉。
鈴木さんはとっても温厚なお人柄なので、慣行農家さんに対しても敬意を持って言及されます。
「農薬まく人たちもね、ある意味命がけでまいてるんですよ。農薬まけば自分にもかかるし、それで病気になることもある。わかってても、まかなければならないのは、市場に出すためには、キャベツにちょっとでも虫食いがあったら、もう受け付けてもらえないから。流通業者さんがもう少し柔軟になってくれれば、農薬を半減することなんか簡単だと思うんですよ。」といいます。「慣行農家さんと話してると、『農薬まかなくていいなら楽だよな。金もかからないだろ。うらやましいよ』なんて言われちゃうんですよ」とも。
流通を変えるためには、「傷や虫食いのないもの」「きれいなもの」「大きいもの」を求める消費者の意識も変えていかなくてはいけませんね。
「少々の虫食いは、(農薬をかけていない、あるいは減らしているという)安全性の証拠」、「小さいものは余分な肥料をやっていないためで、そのほうが味もすっきりしているし、日持ちもするし、安全性も高い」ということを常識にしていきたいものです。
鈴木さんが、持前の温厚で飄々とした調子で世の中の矛盾について話していらしたのも印象的でした。
「ものを食べるって、人間が命をつなぐための、もっとも基本的なことじゃないですか。それを支えているのが農業なわけじゃないですか。それなのに、その農業をこういうふうにまっとうにやろうとすると、なかなか食べていけない(経済的な意味で)。そういう世の中って、一体何なんでしょうね?」
「手間をかけずに簡単に食べたいとか、楽がしたいとか、安く買いたいっていうのは、人間の本能であって、易きに流れるのは、ある意味当たり前のことだとも思うんですよね。それに逆らってる僕のほうがおかしいのかなー、とか、無駄な抵抗なのかなー、とか、いろいろ考えちゃうんですよー」などなど。
うーん、自分が正しいと思うことでお金を稼ぐのって大変、というのはわたしもよーくよーくわかので(笑)、どう否定してよいものやら。
でも易きに流れた結果は、自分や家族の病気となって跳ね返り、最終的にはツケを払わされるわけで、やはりそれを肯定するわけにもいかないですよね。
健康こそが幸せな人生の土台。そのために不可欠なのは健全な食材です。農薬や化学肥料を使っていないオーガニック野菜を選びましょう。できれば有機肥料すらも使わない自然栽培の野菜を選んべばさらに確実です。肥料のやり過ぎは野菜に硝酸態窒素を増やし、それが人間の体内でニトロソアミンという発ガン物質をつくるなど、健康に悪影響を及ぼすといわれています。だから肥料をやらない自然栽培であればもっとも安全性が高いといえるのです。
鈴木さんの野菜ボックスは2500円送料込み。首都圏近郊の人なら宅急便の当日便で木曜日に発送してくれます。鈴木さんの電話番号を勝手に公表できないので、知りたい方はわたしにご連絡くださればお教えします。わたしはいつも携帯のSMSで注文しています。
鈴木さんは農薬も肥料も一切使わず、畑の雑草を土に還すのだけを肥料として栽培していらっしゃいます。手間のかかるタネ採りまで自分でされるという今どき大変珍しい篤農家さんです。野菜は全体的に小さいですけれど、安全性では最高レベル♪ もちろん味もおいしいです。ご興味ある方はぜひ一度注文してみてくださいね。(定期的に取らなくても、欲しいときだけの注文でも受け付けてくださいます)下の写真はある日の野菜ボックスの中身です。
「スーパーで売っている有機JAS野菜と、自然栽培野菜とでは、やはり健康への影響が違うのを自分の体で実感しています。治したい病気のある人は、ぜひ自然栽培野菜を選んでくださいね」
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