愛知県新城市(しんしろし)の中山間地にある有機農場、福津農園を見学に行った人から話を聞きました。
最近の鶏舎はインフルエンザウイルスを警戒し、野鳥も風も入らないような完全閉鎖型のものが多いようですが、福津農園の鶏舎は開放感いっぱい。鶏の餌を目当てに野鳥も入り込んでくるといいます
福津農園(写真:田中康夫氏。福津農園Facebookページより)
でも、7kmほど離れたところで鶏インフルエンザが発生したときも、福津農園の鶏は全然大丈夫だったそうです。検査すると、ちゃんと抗体ができているとのこと。ワクチンを打った鶏以上に、抗体がしっかりしている、と言われたそうです。
普段からさまざまな野鳥がさまざまなウイルや菌を持ち込んでいると、ウイルスや菌の多様性が保たれ、ひとつの種だけが爆発的に増殖する、という事態を防ぐことができるのです。そして、さまざまな菌やウイルスに対する抗体がつくられて、抵抗力が強くなるのですね。
これは人間にもいえることです。普段からさまざまな菌をお腹の中に飼っておけば、悪い菌が入ってきても、それをよい菌が駆逐してくれます。だから「消毒」や「殺菌」のし過ぎは禁物。豚肉を切った後のまな板を熱湯で消毒する、という程度ならば問題ありませんが、伝統的に行われてきた以上のことをする必要はありません。すなわち「薬用せっけん」や「除菌用アルコール」や「除菌用ティッシュ」などはまったく必要ありませんし、逆に抵抗力を弱めてしまう、ということを知っておく必要があります。子どもは泥んこ遊びをよくするような子ほど抵抗力が高く、O-157に感染しても軽症だったり、まったく無症状。お母さんが極端な清潔好きの子ほど重症化し、中には死に至る場合すらあります。
極度の清潔好きよりは、ずぼらでちょっと不潔なくらいのほうが、実は健康的、なのです。
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