新型コロナウイルスは、人間の細胞にあるACE2(アンジオテンシン変換酵素2)を足がかりにして、そこから細胞に侵入してきます。特定の集団には、ACE2発現が高い遺伝子変異体があることがわかっており、これらの集団では新型コロナウイルスの感染率が高くなると考えられています。
そして、その変異体をもっとも多く持っている=もっとも感染しやすい人種が日本人である、ということが下記の表からわかります。(翻訳は表の下を)
「100人ゲノムプロジェクト」の分析による
出典:Coronavirus risk for Asians, Afriacans, Caucasians revealed
集団別の危険度
ACE2細胞の発現を高める6つの遺伝的変異の平均
1.日本人(東京、日本)92%
2.南方の漢人(中国)92%
3.東アジア人91%
4.ベトナム人(ホーチミン)91%
5.北京の漢人(中国)90%
6.雲南省の傣族(中国)90%
7.ペルー人(リマ)78%
8.ベンガル人(バングラデシュ)77%
9.スリランカのタミール人(イギリス在住の)75%
10.インドのテルグ人(イギリス在住の)74%
11.メキシコ系(アメリカ、ロサンゼルス在住の)72%
12.南アジア人72%
13.インドのグジャラート人(アメリカ、テキサス在住の)68%
14.アメリカ人(各種人種を取り交ぜた)66%
15.アフリカ系(アメリカ南西部在住の)66%
16.パンジャビ人(パキスタン、ラホール)65%
17.アフリカ系カリブ海人(バルバドス)64%
18.ルヒヤ人(ケニア)63%
19.メンデ人(シエラレオネ)62%
20.アフリカ人 62%
21.エサン人(ナイジェリア)62%
22.イギリス人(イングランド、スコットランド)61%
23.ガンビア人(ガンビア西部)61%
24.プエルトリコ人(プエルトリコ)60%
25.コロンビア人(コロンビア、メデリン)59%
26.ヨルバ人(ナイジェリア、イバダン)57%
27.フィンランド人(フィンランド)57%
28.イベリア人(スペイン)56%
29.ヨーロッパ人 56%
30.北方または西方ヨーロッパ人を祖先に持つユタ州の人(アメリカ)53%
31.トスカナ人(イタリア)51%
また、男性よりも女性の方がACE2の発現が高いことが、性差による感染率の差を生み出しています。
先月医学雑誌ランセットが発表した研究によれば、研究した感染者99人のうち、3分の2以上が男性だったといいます。平均年齢は55.5歳でした。
シンガポールでは、このウイルスの検査結果が陽性である人のうち、41人が男性で26人が女性でした。感染した患者の年齢の中央値は41.5歳でした。
出典: Are men really more vulnerable than women to Covid-19?
2003年に流行したSARSウイルスも、この新型コロナウイルス同様にACE2を受容体として感染することがわかっており、SARSに感染するのも男性の方が多かったことが確認されています。
「このウイルスにポリティカルコレクトネスは通用しないようです」
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